6月7日(土)に日本医師会館にて開催いたしました「第6回全国医師会事務局連絡会(しらぬい)研修会」の報告をさせて頂きます。

 稀に見る豪雨に加え、総会開催時期と重なったにも拘らず、全国からたくさんの方々にお集まりを頂き、研修会が開催できたことを先ずお礼申し上げます。

 この度の研修会の冒頭では、日本医師会長の横倉義武先生からのビデオレターで挨拶を頂き、医師会事務局の横のつながり作りをしている本会の活動を高く評価頂いたこと、また、今回の研修会のテーマが会員情報管理であったことについても、日医が戦略的な組織強化の取り組みを進める中、会員情報システムの再構築と共有が大きな柱になっている等のコメントを頂き、感激したとともに身が引き締まる思いが致しました。

 一方、研修会の内容では、第1部の「会員情報管理が及ぼす事務局業務への影響と展望」では、医師会事務局業務の根幹となる会員情報管理の現状はどうなっており、今後どうあるべきか等についてディスカッションを行うことができました。

 続く、第2部の「役職別、世代別、お悩み解決ワークショップ」では、職位により3グループに分かれて頂き、それぞれの立場で、直面している問題点や悩み事を打ち明けて頂き、他の医師会ではどうしているのか、どうやったらいいのか、お互いに腹を割って話ができたものと思います。

 第3部は、3階の小講堂で、フリーディスカッションと情報交換会を行いました。
第2部の各座長からグループ毎のディスカッションのまとめの報告や、楽しいゲーム、横倉会長からの差し入れもあり大変盛り上がって楽しい交流会となりました。今回初めて立食パーティ形式で開催しましたが、着席しない分参加された方々が積極的に動かれて情報交換や名刺交換されており、これまで以上に「医師会の横のネットワークづくり」が活発にできたのではないかと思います。

 言葉では語りつくせないほど盛り沢山な研修会でありましたが、研修内容の概要を、レポートとして簡単にまとめましたので、是非、ご一読頂ければと存じます。

 なお、次回は2015年夏から秋にかけての土曜日に石川県医師会館にて開催を予定しております。これまでの研修会をさらに発展させ、皆様方にとって有益な研修会となるよう企画をしていきますので、参加のご検討をして頂きますようお願い致します。

最後となりましたが、この度の研修会の開催にあたりご後援並びに会場を提供して頂きました日本医師会様をはじめ、ご後援を頂きました32都道県郡市区医師会様には多大なるご理解とご支援を頂きありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。


2014年7月31日

全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
代 表
  土 井 貴 博



開会挨拶

全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
代表 福山市医師会
 土井貴博
ビデオレター
日本医師会 
会長
 横倉義武 先生




第一部

「会員情報管理が及ぼす事務局業への影響と展望」
〜 日本医師会と各地の医師会の取り組みを聞く〜
座長:全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
    幹事 秋田県医師会 田口真哉
    幹事 福山市医師会 石田英明

(1) 日本医師会の取り組みについて
 演者:日本医師会 情報サービス課 課長 高木信昭 氏
・会員の入退会を管理している。主な利用は資料等の発送データの管理で16万部発送し、160通が返送されるとのこと。
・日本医師会の立場としては、会員情報はしっかり管理されており、概ね共有されていると思われる。
・都道府県医師会が保有していない情報としては、会員IDとパスワード、日本医師会加入日、入退会情報などとなる。
・都道府県医師会でも異なるが郡市医師会ごとに保有している情報が異なる。郡市医師会としては、内容に変更が多く日本医師会とのタイムラグが多く利用できないとの意見が多い。
・特に勤務医は変更が多く、情報に差異が生じていることが多い。
・会員情報を運用する上での大きなポイントは、共有とタイムラグの短縮と考えているとのこと。
・将来的には、日本医師会作成のソフトを全都道府県医師会で利用してほしい。


(2) 都道府県医師会の取り組み
 演者:兵庫県医師会事務局 安慶名正樹 氏
・会員情報の運用は時代に合わせて変更する必要があると考えている。長い間利用しているとデータ上不要なものも発生するようになるので、必要な情報を主な情報としていく必要がある。
・カードを利用して会員情報管理を開始したが、会員情報管理だけでの利用で経費が必要となる利用者は3%から0%になった。
・会員の先生方へ理解を得るためには目的を明確化する必要がある。現在は生涯教育で利用している。
・独自に作成すると初期費用も高額となり、維持費も必要となる。最初は必要最低限のデータで構築し、徐々に必要なものを付加することでよいものは構築できると思われる。ただし、よいものはできるかも知れないが、満足度に比例してコストも必要になる。


(3) 市郡地区医師会の取り組み
 演者:東京都中央区医師会 事務長 藤島さゆり 氏
・会員情報管理を構築するプロセスは、運用ルールを整理するところから始めた。
・現在は、1924年以降のデータがデータベース化されている。
・マスター管理は、コード(日本医師会や厚生労働省コード含む)を多用し、入力の簡素化と情報の相互参照によるデータの一元化、共通化を進めてきた。


(4) 意見交換とディスカッション
 演者:別府市医師会 事務次長 田能村祐一 氏
・会員情報管理で主に利用しているのは宛名印刷として利用している。ユースケースとしては必要な時に会員の基礎情報を出力して各課で利用している。
・自前で作成しているため、無償だが、メンテナンスが大変。
・OS(XP)のサポートが終了するため、前システムが対応しておらず、新たなソフトで対応せざる負えなくなり、現在のシステムはファイルメーカーで作成することとなった。ただ、ファイルメーカーはライセンスが高い。(1台につき約35,000円程度)
・入会届の記載項目をHPKIカード作成時の申請書に加えてLRA(地域審査局)で本審査する際に一緒に入会申請が出来るようにする。そのデータは共有することで真正性の担保が可能となるので、より正確な情報として効率的に管理できると考える。





(5) 意見交換とディスカッション

【質問】会費徴収と会員管理をAccessで行っているが、口座引き落とし等とのリンクはどうなっているのか?!

⇒会員情報管理とは別で管理している(田能村)
⇒Access等、DBを利用せずにEXCELファイル間の参照機能により構築し、銀行用フォーマットに合わせたCSVを作成している(中央区コンサル)



【質問】HPKIカードの普及に伴う会員情報の公開。公開されたデータを汎用性の高い形で各都道府県が利用できるようにしてもらいたい。

特定健診⇒厚生労働省のレベルで統一利用できると思っていたし、期待していた。日本医師会は会員情報管理システムを構築する予定があるのか?!
⇒会員情報としては、情報は共有されている。クローズしないといけないもの以外の情報は公開することを検討している(高木課長)
⇒HPKIカードの発行について県医師会単位でLRA(地域審査局)を設置する際に、セキュリティーの高いVPN網で接続する予定になっているため、その回線を利用して会員情報の共有を郡市区医師会まで広げるように進めると良いのでは?!
郡市区医師会でのHPKIカードの発行手続きは大変だが、その情報は真正性の高い情報なので入会届の様式と一本化し、共有できればよいのではないか(田能村)
⇒会員情報については、きちんと目的を明確にして会員に還元することが大事ではないのか。生涯教育登録システムで郡市が持っている機材で簡単に登録できるようになれば(安慶名)



【質問】生涯教育の機器は貸出しているのかそれとも配布しているのか?!

⇒リーダー等の機器はすべて郡市に配布し、パソコン等は購入をお願いした。カードの普及率は100%(安慶名)



【質問】予防接種等の変更への対応はどうされているのか?!

⇒名称の変更等は個別に対応。都度相談している。修正内容によって費用もさまざま(藤島)



【質問】ファイルメーカーを利用していて誤ってデータを削除することもあると思うが、どのように対応しているのか?!

⇒Excelの保存機能を利用してバックアップを取ると同時に、サーバのディスク2重化、夜間backupを実施している(中央区コンサル)
⇒データを削除した場合には別の場所へ夜間にバックアップを実施しているため、バックアップデータから復旧作業を行っている(田能村)





(6) まとめ
・田口幹事より提案があり、しらぬいサイトへ会員情報管理のサンプル等をダウンロードできるようにしてはとの提案があり、土井代表がしらぬいから会員情報管理の標準化へ向けて協力できる体制を構築し、進めていきたいので是非対応したいとの回答があった。
・郡市や都道府県医師会の意見をしらぬいで集約し、会員情報管理の仕組みづくりにしらぬいとして寄与していくことで意見の一致を見た。




第二部

「役職別、世代別、お悩み解決ワークショップ」

 役職・世代別に3グループに分かれ、それぞれの立場でざっくばらんに情報を交換し、業務に活かすことを目的とした。あらかじめ受け付けておいた事前質問や第一部で聞けなかったこと、悩み事などについて討論した。

(1)第一会場(事務長クラス)
1.会員管理システムの構築について
2.職員の研修会や士気向上への取り組みについて
3.都道府県内における郡市医師会事務局協議会なる取り組みについて
4.新たな財政支援制度に関する事業提案への応募内容について
 (1)在宅事業
 (2)医師確保対策
 (3)開業医の後継者関連
 (4)在宅拠点事業
 (5)在宅医療サポートセンター事業
 (6)人材育成
 (8)産業医関連
 (9)認知症早期発見に関する事業
 (10)地域包括ケアシステムにおける保健所との再生計画
5.看護師養成事業について
6.地域産業保健センターへの関与及び運営について
ファシリテーター: 全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
           代表  福山市医師会 土井貴博
           副代表 高知市医師会 大黒勝久
           幹事  福山市医師会 石田英明
           幹事  別府市医師会 田能村祐一


(2)第二会場(管理監督職クラス)
1.会員管理システム専用システムの有無
2.日医、都道府県、郡市間の入退会タイムラグの弊害
3.職員研修、接遇研修の開催
4.超過勤務手当
5.日医認証局が進めている「医師資格証」について、現状の取り組み
6.県内郡市医師会連絡協議会を設置し、連携活動をしているか
7.タブレット端末の使用用途
8.看護学校教員確保と実習先病院の確保
9.障害者雇用の有無
10.労働組合の有無
11.業務担当割当 etc
ファシリテーター: 全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
            幹事 秋田県医師会 田口真哉
            幹事 松山市医師会 岸本 尚


(3)第三会場(主任一般職クラス)
1.アイスブレイク 〜情報伝達・意思疎通の難しさ〜
 (1)スノーフレーク
 (2)メガネ
2.電話・窓口対応の悩み
3.苦情対応の問題点
4.情報共有・フィードバックの不足・欠如
5.業務の引き継ぎの問題点

ファシリテーター: 全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
            幹事 兵庫県医師会 安慶名正樹
            幹事 川西市医師会 深町 隆史



第三部

フリーディスカッションと情報交換会(交流会)






閉会挨拶

全国医師会事務局連絡会(しらぬい)
副代表 高知市医師会
 大黒勝久





収 支 報 告 書

1.収入の部

科  目 金 額 備    考
参加費 480,000 80名(@6,000円)
*講師免除
助成金 100,000 日本医師会
前回繰越金 70,237 第5回研修会より繰越
収入合計 438,452  

2.支出の部
科  目 金 額 備    考
懇親会費 389,718 (株)三越伊勢丹
講師料 10,000 1名
研修雑費 12,850 参加者飲物代
通信費 12,480 郵送料
印刷費 5,120 研修会チラシ及び
研修会資料等
支払手数料 16,000 Webサイト運営管理料等
支出合計 446,168  
差引残高 204,069  

3.繰越金
次回繰越金 204,069